今回は私が独自に考えた【初心者でも簡単にできる小説の書き方】をお教えしようかと思います。
これさえやれば【一先ず小説らしきものが書けるはず】です。
こちらは興味はあるけど小説を書いたことがない、あるいはどう書いたらいいのかわからない方向けのものであり、オリジナル小説を書く方法ではありません。
他人の作品を真似する
最初から何を言っているんだこいつはと思うかもしれませんが、これがもっとも効率的でわかりやすく、そして誰にでもできる方法です。
あらゆる分野において先人の真似をするということはもっとも効率的な成長方法だということは明白でしょう。
とりあえずは【小説執筆のルールなどはまったく勉強しなくて大丈夫】ですのでご安心ください。
以下に書いた文章を一先ず読んでみてください。
息苦しさを感じながら上半身を起こした私は辺りを見回した。すると木々が取り囲んでいることに気づいた。どうやら私は森の中で寝ていたらしい。
スカートから覗く足首には擦り傷がいくつか走っていたが、いつできたものなのかは記憶にない。
「いたっ……!」
私は痛みに呻き、頭を抱えた。
そしてふと気づく。
「一体ここは……どこなの?」
私は必死で記憶の糸を辿った。
そう。あれは確か昨日のことだった――
記憶を失った女性が森の中で目を覚まし、記憶を失っていることに気づき、何が起こったのか思い出そうとするというシーンです。
【まずはこの文章を真似て、自分の文章を作ってみましょう】
目を覚ました場所を廃屋に変えてもいいですし、性別を男性にしてもいいですし、セリフを変えても構いません。表現も変えてもいいですし、【私】の部分を【彼女】などの名称に変えて、三人称にしてもいいです。
ただし【目を覚ますこと】と【記憶を失っていること】と【記憶を思い出すこと】だけは変えないでください。
それと三転リーダー(……)は使ってくださいね。・・・と入力して変換すれば出てきます。
文章はそのままではなく、自分なりにアレンジすることが大事です。
時間は10分以内で書いてみましょう。
それでは執筆を開始してください。
はい! 書き終わりましたか?
書き終えたあなたは小説家としての一歩を踏み出しました!!!
おめでとうございます!!
……もしかして納得いかないですか?
これは小説じゃない。
こんなのは誰でも書ける。
言われたまま真似ただけだ、そう思いましたか?
確かにそうです。あなたは私が提示した課題に沿って書いたにすぎません。
それだけでは小説とは言えないでしょう。
ですが【小説の書き方がわからないと言っていたあなたが小説の一部を書いたのは事実】です。
書き終えた文章を読み返してみてください。
それは【小説の冒頭】です。
小説を書けない人の多くは書き始めることができない人です。
つまり【冒頭が書けない】のです。
ですが先ほど私が書いた文章通りに書けば、冒頭ができました。真似であっても、その文章は完全に同じ内容ではありませんね。それはあなた自身の小説の冒頭を書いたということでもあるのです。
実際のオリジナル小説を書く際にこのようなやり方は剽窃、つまりパクリになってしまいますが、小説を書いたことがない、あるいは書けない人へのやり方ですので、一旦小説としてどうかという部分は置いておいてください。
物語には【起承転結】があるものです。
【起承転結】を簡単に説明すると――
【起】は物語の冒頭。
【承】は物語の主軸。
【転】は物語の転機。
【結】は物語の結末。
という感じです。先程書いた冒頭部分は【起承転結】で言えば【起】の部分ですが、【起】内にも【起承転結】が存在します。内訳は以下の通りです。
【起】:目を覚ます
【承】:辺りを見回し状況を確認
【転】:記憶がないことに気づく
【結】:記憶を思い出そうとする
実際には、結末というほどのオチはありませんが、始まりから小さな結末までを描いています。
後はこの起承転結をひたすらに書き続けることができれば小説は書けます。もちろん厳密に言えば、必ずしも起承転結の順番ではない場合もありますし、細かいところを言えば色々な技術や知識が必要です。
ですが手元の文章を見てください。それは小説の冒頭部分であることは間違いありません。
そしてそれは私が書いた文章をアレンジして書いたものです。ここまで言えば私が何を言いたいのか、何となく察してくださったのではないでしょうか?
つまり【あらゆる小説にこれは応用できるということ】です。あなたが好きな小説を真似て、自分なりにアレンジする、それが初心者が簡単に小説を書く手段なのです。
もしもすでになんとなくの構想があるのであれば【近い内容の小説を探して、自分なりにアレンジして書いてみる】ことをおすすめします。プロの作家さんが書いたものを真似ただけで、小説を書くために必要なことをほぼすべて学ぶことができます。
【模倣することが最も簡単で最短で何も考えずに始めることができる方法】であると私は考えています。
参考書や小説執筆サイトを見て辟易している方、あるいは何から始めたらいいかわからない方にはおすすめの方法です。なぜなら最高の教材はすでにあなたは持っているはずだからです。あなたが小説家になろうと思った一冊がきっと本棚に置いてあるのではないでしょうか?
ここまで読んでくださったあなたはすでに【小説の冒頭を書いた人】です。あなたならばきっと小説を真似て、あらゆる技術や知識を自分のものにできることでしょう。
最後に注意事項です。
【他者が書いた作品を真似るのはあくまで勉強のためです!!!】
【絶対に自分の作品として公表したり、新人賞に応募したりしないようにしましょう!!!】
この記事は小説の書き方をお教えするものです。
作品を模倣し、オリジナルとして公表することを推奨しているわけではありません。
【パクリは絶対にダメです!!!】
【海賊版なんてもってのほかです!!!】
もしも剽窃に手を染めたら、あなただけでなく周りの人たちをすべて不幸にします。
以上のことを念頭に置いてください。
アマチュアとして活動するもよし。
プロを目指すもよし。
あなたが小説家として活躍することを心から願っています。
それでは、また。